2025年5月12日無料公開記事洋上風力発電

メタノール燃料CTVが竣工
日本郵船、世界初、バイオメタノールのみ使用

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メタノール燃料CTV“TRANSPORTER”

 日本郵船は9日、メタノール燃料焚きCTV(クルー・トランスファー・ベッセル)“TRANSPORTER”がこのほど竣工したと発表した。CTVとしては世界で初めて、本船にバイオマスから生成されたクリーンな燃料であるバイオメタノールのみを使用して運航する。本船は同社グループで洋上風力発電関連事業を手掛けるノーザン・オフショア・グループ(NOG社)の子会社ノーザン・オフショア・サービシズ(NOS社)が保有していた小型のCTVをメタノール燃料焚きに改造したもので、NOS社が独自に設計。NOS社が保有・運航する。今後、欧州にある洋上風力発電施設での輸送に従事する予定だ。
 NOG社のダビト・キリステンソンCEOは発表で、「本船は世界で初めてバイオメタノール燃料のみを用いて運航するCTVだ。当社はサステナビリティの面で業界の新たなスタンダードを作るべく、船隊の脱炭素化を推進している。バイオメタノールは有力な代替燃料であり、当社がこの分野で世界初の取り組みを行い、業界をリードしていることを誇りに思う」とコメントした。
 本船は全長25.35m、幅7.6m、前方作業甲板面積70平方メートル、後方作業甲板面積30平方メートル、座席数は24。
 NOS社は洋上風力関連事業の脱炭素化を推進しており、本船のほかにもバッテリーハイブリッドCTVを保有・運航するなど、GHG排出削減に取り組んでいる。

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