2024年4月16日

記者座談会/造船この1カ月<下>、造船業の費用構造が変化、34年ぶり円安、50年ぶり賃上げ

 1ドル=150円の円安水準が日本造船所の業績を押し上げた。韓国と中国も通貨安により造船所の利益水準が拡大している。一方で、造船所の費用は増加傾向にある。日本は物価高や人材獲得競争続き

2024年4月10日

記者座談会/造船この1カ月<上>、新造船市場、船台需給ひっ迫感増す、中国民営中堅も線表確定進展

 親造船市場では船台需給のひっ迫感が増している。日本は2027年いっぱいの線表確定にめどをつけた造船所が多く、新大洋造船や南通象嶼海洋装備はじめとする中国の民営中堅造船所も中型バル続き

2024年4月9日

記者座談会/海運この1カ月<下>、東京港・大井ふ頭で再編始動、アライアンス再編で港湾間競争も激化

 国内最大のコンテナ港湾である東京港の大井ふ頭で、いよいよ再編整備が始まる。再編後の姿は今後、関係者間の協議によって決まっていく見通しだが、ターミナルの一体運営やデジタルトランスフ続き

2024年4月8日

記者座談会/海運この1カ月<中>、ドライ市況、年初から高値圏、高まる期待値、足元では不確定要素も

 ドライバルク市況は昨年から今年3月にかけて、高値圏で推移した。中古船価と同様にコロナ禍を経て市況の底値が切り上がったことで、1~2月の需要の閑散期も各船型1万ドルを下回ることなく続き

2024年4月5日

記者座談会/海運この1カ月<上>、邦船社、LCO2輸送需要に備える、脱炭素の切り札への取組加速

 脱炭素を目指す世界にとって不可欠になるだろうと注目を集めるのがCCSやCCUS。排出された二酸化炭素(CO2)を回収し、貯留、利用するものだ。再生可能エネルギーへの移行が難しい分続き

2024年3月12日

記者座談会/造船この1カ月<下>、日本造船、海外向け受注が増加基調、韓国はLNG船や海洋案件など続々

 新造船市場では、日本の造船所による台湾船主やギリシャ船主向けの受注が複数顕在化するなど、海外船主向けの受注が回復しつつある。韓国や中国造船所の新造船受注も年明け以降に数多く決まっ続き

2024年3月11日

記者座談会/造船この1カ月<上>、住友重機、商船から風力に転換、新来島は舶用機器グループ化で垂直統合

 国内造船所では2つの大きなニュースがあった。1つは住友重機械の商船建造からの撤退。新たに需要が見込まれる洋上風力の基礎部へと事業の軸足を転換する。歴史ある事業を惜しむ声がある一方続き

2024年3月8日

記者座談会/海運この1カ月<下>、オーシャン・アライアンスが延長、コンテナ船社、再編に注目

 コンテナ船社のアライアンス体制に変化が生じている。MSCとマースクによる2Mが来年1月末で解消し、同年2月からはマースクとハパックロイドによる「ジェミニ・コーポレーション」が立ち続き

2024年3月7日

記者座談会/海運この1カ月<中>、オリックスが三徳を買収、船主M&Aの号砲か

 オリックスによる三徳船舶の買収という大きなニュースが飛び込んできた。日本の船主業界でM&A(企業の合併・買収)が増えていく起点になるのかが注目点の1つになる。事業承継上の課題を抱続き

2024年3月6日

記者座談会/海運この1ケ月<上>、邦船大手の通期経常益、期初予想比計750億円上振れへ、紅海危機の影響は限定的

 邦船大手が2月5までに発表した2024年3月期通期経常利益予想は、日本郵船が期初予想比で450億円増の2450億円、商船三井が250億円増の2250億円、川崎汽船50億円増の13続き

2024年2月13日

記者座談会/造船この1カ月<下>、新造船市場、年始から全船種で発注相次ぐ、昨年のトレンド継続

 新造船市場では、年初から新造発注が相次いで顕在化している。大型LPG船(VLGC)やLNG船などのガス船の新造整備が年初来数多くあったほか、バルカーやプロダクト船、コンテナ船など続き

2024年2月9日

記者座談会/造船この1カ月<上>、アンモニア燃料船の建造決定、新燃料対応加速、韓国・中国は政府が新戦略

 日本造船所では、LNGなど燃料船の建造本格化に向けて、造船所の建造計画や設備投資が本格化している。初のアンモニア燃料船の建造契約が決まったほか、新船型開発で海運会社と連携したプロ続き

2024年2月8日

記者座談会/海運この1カ月<下>、マースクとハパックロイドが提携、25年はアライアンスの転換期に

 2025年はコンテナ船業界の勢力図が大きく変わる。マースクとハパックロイドは先月、長期業務提携「Gemini Cooperation(ジェミニ・コーポレーション)」を来年2月に立続き

2024年2月7日

記者座談会/海運この1カ月<中>、GI基金、次世代船舶の開発進む、24年度から実船実証を一部開始

 1月下旬に、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション(GI)基金「次世代船舶の開発」プロジェクトの進捗状況が報告された。同プロジェクトでは、水素燃料続き

2024年2月6日

記者座談会/海運この1カ月<上>、紅海緊迫化で迂回航海広がる、運航コストや市況へ影響も

 フーシ派による紅海周辺海域の一般商船への攻撃は、コロナ禍、ロシアによるウクライナ侵攻に続いて、海運業に大きな影響を及ぼしている。状況の悪化を受けて邦船大手3社など、スエズ運河経由続き

2023年12月26日

記者座談会/この1年【内航・フェリー】、脱炭素推進へ新機軸船が就航、船員の働き方改革第2弾開始

 内航海運は今年、国内初のLNG燃料フェリーやバイオマス燃料輸送船としては世界初のハイブリッドEV船(電動船)が就航するなど低・脱炭素に向けた取り組みが進んだ1年となった。また、船続き

2023年12月25日

記者座談会/この1年【国内港湾】、新たな戦略港湾政策で議論開始、情報セキュリティ確保と脱炭素が加速

 今年は、新たな「国際コンテナ戦略港湾政策」の進め方について議論がスタートした。新型コロナウイルス禍の国際海上輸送の混乱でトランシップサービスの輸送日数が従来よりも大幅に延びたこと続き

2023年12月22日

記者座談会/この1年【脱炭素】、「50年排出ゼロ」目標が確定、燃料選定とともにグリーン燃料確保も課題に

 今年は、IMO(国際海事機関)で国際海運のGHG(温室効果ガス)削減の目標が「2050年頃までにゼロ」とすることが正式に決まったターニングポイントだ。排出量が燃料のライフサイクル続き

2023年12月21日

記者座談会/この1年【新造船市場】、新造発注は3年連続の高水準、中国の高付加価値船転換など構造変化

 今年の新造船マーケットでは、ほぼ全ての船種の新造発注が高水準となった。これまで発注低迷が続いていたタンカーやプロダクト船も発注が急回復し、メタノール二元燃料船も増加した。中国造船続き

2023年12月20日

記者座談会/この1年【日本造船業】、収益改善・需要拡大で反転へ、環境対応と建造拡大に連携体制どう組むか

 2023年の日本の造船業界は、新造船受注と収益性が回復し、前進した1年となった。環境対応では最大手の今治造船とJMU(ジャパンマリンユナイテッド)の連合に三菱造船も連携することが続き