2025年4月14日無料公開記事洋上風力発電

SEP船保有・運航会社を買収
DEME、競争力強化、総額9億ユーロで

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 ベルギーのDEMEは9日、SEP船を保有・運航するノルウェーのハヴフラムを買収すると発表した。これにより風車や基礎の設置工事における競争力を強化する。取引額はハヴフラムのSEP船の発注残に関する費用などを含め総額約9億ユーロとなる。4月末までに取引が完了する予定で、完了後、ハヴフラムはDEMEのオフショアエネルギー部門に統合される。
 ハヴフラムはノルウェーのマリコンであるオーシャン・インストーラーが2022年に洋上風力事業を分社化して設立された。オスロに本社を置き、従業員は約50人。SPE船の発注残が2隻あり、2025年第4四半期と26年初頭に引き渡される予定だ。2隻はすでに投入先が決まっている。また、同社は26年から30年にかけての世界最大級の洋上風力発電所のの建設支援を含め、約6億ユーロの契約を確保している。
 今回の取引には民間投資会社サンドブルック・キャピタルとカナダの年金投資運用会社PSPインベストメントが保有するハヴフラムの株式の買収に加え、建造中のSEP船2隻の完成に必要な費用などが含まれる。
 DEMEのリュック・ヴァンデンブルックCEOは今回の発表で、「今回の買収は当社の船隊を補完し、タービンと基礎の設置における競争力を強化し、オペレーションの柔軟性と互換性を高め、業界における当社のリーダーシップをさらに強化するものだ」とコメントした。

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