2023年7月27日無料公開記事内航NEXT

東ソー物流グループ、高校生の内航船見学会

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操舵室を見学

 東ソー物流グループのコーウン・マリン(山口県周南市)は20・21日、山口県立大津緑洋高校の生徒を対象に内航船の船内見学会を開催した。3年生14人と教職員3人が参加し、内航船の労働環境と船内生活を体験した。
 この見学会は高校側からの「内航船の就労環境に触れる機会を持ちたい」という要望に応えたもので、荷主の東ソーなどの協力で実現した。
 499総トン型苛性ソーダ専用船“東駿丸”が航路途上で高校の最寄り港である仙崎港(山口県長門市)に寄港して実施。仙崎港の岸壁は商用係船が原則禁止されているが、仙崎海上保安部と萩農林水産事務所の協力で係船が認められた。
 操舵室・船首尾・荷役甲板・居住区・機関室をツアー形式で見学。係船機・主機エアランの実演、消防員装具・居住区の展示、電子海図・レーダーの使用、操舵体験、フルハーネス装着、乗組員との質疑応答などを行った。係船機・航海計器・主機を実際に作動させた上で操作方法・仕組みを伝えるなど、航海中の雰囲気を疑似体験した。
 操舵室では船の周囲を観測できるライブカメラを操作・見学し、安全航海への配慮などを説明した。生徒からは「実際の船を見たことで船乗りになる実感が湧いた」、「実際に働いている船員さんとのコミュニケーションを通じて船への憧れが高まった」などの感想が寄せられた。
 コーウン・マリンは「この見学会をモデルケースとして、今後も業界全体への働きかけを行いつつ、会社規模に関わらず内航船・船員をPRできる簡易イベントを模索していきたい」としている。

主機について説明

大津緑洋高校の生徒らが参加

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