2024年1月17日無料公開記事内航NEXT

SIM-SHIP第2船を建造
内航ミライ研究会、499型コンテナ船で

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 内航ミライ研究会はこのほど、499総トン型コンテナ船「SIM-SHIP1 mk2」の建造を発表した。国際海事展「バリシップ2023」で展示された次世代コンセプトシップの第1船「SIM-SHIP1 mk1」に続くもので、船主は和幸船舶、建造造船所は矢野造船。2024年末ごろの竣工を予定している。
 「SIM-SHIP1 mk2」は省エネルギーと二酸化炭素(CO2)排出量の削減に重点を置いた船で、高度空気潤滑システム(ALS)を採用。ブロワーから供給される空気を船底から吹き出して船体表面に気泡流を形成し、船体と海水間の摩擦抵抗を低減して推進馬力を削減する。各喫水平均で約8.0%の省エネを実現する予定。
 また、ALSにあわせて搭載推進装置や省エネ付加物への影響を考慮し、全体のバランスを考慮しつつ設計。RLプロペラによって翼根部の旋回流が強まり、それを回収して推進力に変えるウイングバルブを採用し、約7%の省エネ効果が見込まれる。
 さらに、「MIRAI-Battery」と呼ばれるコンテナ型バッテリーを暴露甲板部に設置。バッテリーは総容量約300kWhで、陸上電源や船内余剰電力を使用して充電し、航海中のALSや停泊時の船内負荷に給電する。バッテリーシステムの状況は陸上サポートシステムと連携しており、陸上と乗組員双方に情報を提供できる。

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