造船、専業化の時代

    2022年9月20日

    《連載》日本造船の新3極構造④、脱炭素需要が連携への決断迫る、アライアンス超えた広域協力必要に

     液化水素(LH2)運搬船や液化二酸化炭素(LCO2)運搬船、電気運搬船―。脱炭素時代に造船所にとって新しい船舶の需要が生まれようとしている。日本造船業は限られたリソースを有効活用続き

    2022年9月16日

    《連載》日本造船の新3極構造③、中堅と中小のポジション戦略、中韓との競合避け技術活用

     今治造船/ジャパンマリンユナイテッド(JMU)連合や、常石造船/三井E&S造船連合などのアライアンス群は、生産規模と技術力を融合して、マーケット船の領域での国際競争で勝ち残りを図続き

    2022年9月14日

    《連載》日本造船の新3極構造②、総合重工との連携が戦略を強化、高付加価値の名村、生産力の大島、多角化の常石

     三菱重工が今治造船、名村造船所、大島造船所とそれぞれ商船事業に関する包括提携で合意したのは2017年だった。まだ船舶部門が分社する前の頃で、当時は三菱重工を核にして日本造船業の新続き

    2022年9月13日

    《連載》日本造船の新3極構造①、今治・JMU、1年目の評価、受注で成果、トップアライアンスへの期待と注文無料

     日本造船業が、新しい産業構造に生まれ変わる。今治造船とジャパンマリンユナイテッド(JMU)の最大手グループが昨年からスタートし、大島造船所と名村造船所はそれぞれ三菱重工グループと続き

    2022年6月28日

    《造船新トップの素顔》北日本造船 磯谷実社長

     ― 造船所に入社したきっかけは。  「もともと船と関連のない業種の企業で営業をしていて、営業先として北日本造船に出入りしていた時に声をかけて頂き、北日本造船に27歳の時に入社し続き

    2022年4月6日

    《造船新トップの素顔》川崎重工業 今村圭吾常務執行役員

     ― 川崎重工に入社したきっかけは。  「もともとプラント志望でした。砂漠のような場所に巨大なプラントを建設するのは夢がある仕事だなと思い重工系の会社を受けて、縁あって川重に入社続き

    2022年4月1日

    《造船新トップの素顔》住友重機械マリンエンジニアリング 宮島康一社長

     ― 造船所に入社した経緯は。  「もともと製造業に携わりたいという思いがあり、就職雑誌の造船所の欄にタンカーの写真が載っているのを見て、造船業が良いなと直感的に思いました。船造続き

    2022年3月9日

    《連載》変化する造船所の顧客層<下>、中国造船の日本向け増も戦略変化

     日本の造船所にとってここ数年、台頭した中国造船所が新造船の受注の大きな障害となるケースが多くみられた。直近5年間は各国の造船所とも不況の長期化やLNG燃料船の建造などで自国向けの続き

    2022年3月8日

    《連載》変化する造船所の顧客層<上>、日本造船業、欧州向け減少鮮明に

     新造船市場では、この10年あまりの間に市況低迷に伴う発注低迷の長期化や巨大化する中国造船所の存在感の高まり、造船所の再編・淘汰など、昨年に発注が急回復するまで大きな構造変化があっ続き

    2022年3月7日

    《連載》造船キャパシティの現状<下>、人員半減、採用難が増産のネック、資機材供給制約、環境船の工数増も

     「設備があっても人がいないのでフル稼働できない」―。各国造船業での最大の課題が人手不足だ。過去10年、不況の中で造船所の破綻や撤退が相次ぎ、生き残った造船所も正社員の人員整理や協続き

    2022年2月24日

    《連載》造船キャパシティの現状<中>、停止中の工場、再稼働の余地

     新造船の建造能力を規定している1つは設備だ。2011年以降に造船所の破綻や撤退が相次いだことで、多くの設備が稼働を停止した状態になっている。本紙試算によると、2011年の世界の1続き

    2022年2月22日

    《連載》造船キャパシティの現状<上>、年6000万トン±10%が稼働中能力

     新造船の需要が昨年から急回復したが、この10年間の市況低迷に伴う造船所の再編淘汰で、造船の建造能力も大きく縮小した。今後2030年に向けて、10年前の大量建造期の船舶のリプレース続き

    2022年2月7日

    《連載》造船所の手持ち工事動向調査<下>、日本造船所、LNG燃料船の実績差は主力船種も一因

     新造船市場は昨年後半以降、様子見の傾向が続いているが、発注が期待されているのがLNG燃料船だ。各国の造船所のLNG燃料船の手持ち工事と竣工実績をみると、メガコンテナ船、ケープサイ続き

    2022年2月3日

    《連載》造船所の手持ち工事動向調査<中>、コンテナ船が工事確保の相乗効果に

     昨年の新造船の発注ブームで大型船を建造する各国の大手造船所は、線表確定を急速に進めた。象徴的な船種の1つがコンテナ船で、大型ヤードの受注残には数多くのコンテナ船が並んでいる。コン続き

    2022年2月1日

    《連載》造船所の手持ち工事動向<上>、24年船台をめぐる戦略分かれる、日本の複数社が24年船台完売も

     昨年の新造船の発注ブームで日本、韓国、中国の造船所は、総じて2~3年分の手持ち工事を確保した。現在の新造船マーケットで主戦場となっている2024年納期の船台をめぐって各社で戦略が続き

    2022年1月25日

    《特集》2022年の新造船市況予想(下)、船価はもう一段上昇か、用船料との乖離懸念も

     新造船価は2021年から上昇に転じて右肩上がりで推移しており、足元では過去10年来の高値となっている。ただ、資材高により造船所の建造コストには見合っておらず、造船所は提示船価を下続き

    2022年1月24日

    《特集》2022年の新造船市況予想(上)、需要継続も調整局面か、日韓中で5884万トン

     2021年の新造船マーケットは潮目が大きく変わり、海運市況の高騰などにより、コンテナ船やバルカーが発注ブームの様相となり、多くの造船所が2~3年程度の手持ち工事を確保した。日本の続き

    2022年1月7日

    《連載》造船トップに聞く⑤、福岡造船・田中嘉一社長、設計・設備などグループ一体運営強化、「ケミカル船専業の強み生かす」

     福岡造船は、臼杵造船所とのグループ一体運営をさらに強化する。2020年11月に新社長に就任した田中嘉一社長(写真)が本紙インタビューで語った。今後、各工場の生産能力の平準化や船体続き

    2021年11月24日

    《連載》造船トップに聞く④、常石造船・奥村社長、「常石工場、内航・小型船主体に」、三井と技術協力深める

     常石造船は、常石工場を内航船や小型船建造を主体とした運営に転換する。当面は主力のカムサマックス・バルカーも建造しながら、内航船や小型船の比重を徐々に高めていく考え。まずはハイブリ続き

    2021年11月19日

    《連載》造船、次の一手④、事業に多様性、新しいモデル模索

     「手持ち工事不足の危機を一時的に脱したことで、今後のあるべき姿を真剣に考える時間的猶予ができた」。三菱造船の北村徹社長は日本造船業の現状をそう語る。  新造船マーケットの好転に続き