2026年4月24日無料公開記事SEAJAPAN2026
【Sea Japan 2026】
挑戦の歩みを語る
ナカシマプロペラ、顧客起点・失敗も糧に事業拡大
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(右から)ナカシマプロペラの中島社長、ジェムコ日本経営の森岡社長
ナカシマプロペラの中島崇喜社長は22日、国際海事展「Sea Japan 2026」のセミナーで、コンサルティング会社のジェムコ日本経営の森岡琢社長と対談し、創業100周年を迎える同社の歩みを踏まえつつ、顧客起点のものづくりや失敗からの学び、新規事業の取り組みについて説明した。
同社は1926年に「中島鋳造所」として創業し、顧客からの提案を契機にプロペラ製造へ参入した。以降は顧客の声を起点に事業を広げてきたと説明した。
製造面では船舶の大型化に対応する中で製品も大型化が進み、「門柱を壊して出荷したこともあった」と振り返った。現在は大型製品に対応した玉島工場で製造している。
海外展開では2007年にベトナムへ進出したが、直後のリーマン・ショックで需要が急減し、現地事業は厳しい状況に直面したという。さらに拠点の重複などの課題もあったが、当時の社長で現会長の基善氏が「中途半端だった。もっと大きな工場をつくる」と撤退せず踏み込む判断をしたと説明した。この経験も踏まえつつ、同社の歩みについて「失敗を学びに変えて前に出ていく、新たな挑戦をしていくことが100年の積み重ね」と述べた。
また、既存技術の応用として医療分野にも言及。大学関係者からの「曲面加工と磨きの技術があれば人工関節も作れるのでは」との提案をきっかけに人工関節の製造に取り組んできたと説明した。現在は医療系子会社ナカシマヘルスフォースが人工関節の製造を手掛けており、このほど、同子会社が「第10回ものづくり日本大賞」の「内閣総理大臣賞」に選ばれたことにも触れた。
事業拡大に向けたM&Aや資本提携については、「やみくもに拡大しているわけではない」とし、推進性能の最適化というビジョンに沿って進めてきたと説明。取り組みを重ねる中で新たな展開につながってきたとした。
組織面では社内クラウドファンディング制度を導入し、社員が提案した新規事業を社員投票で決める仕組みを整備した。ボルダリング設備の販売など社員発の取り組みが進んでいる。
また、大学と連携し海産物など由来の酵母を用いたビール開発にも取り組んでいるとした。