2026年4月23日無料公開記事
「BEYOND PROPULSION」掲げ次代へ
ナカシマプロペラ、100周年で記念パーティー
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ナカシマプロペラは21日、東京會舘で創業100周年記念パーティーを開催した。船主、造船所、舶用メーカー、船級、官庁関係者ら約600人が出席した。翌22日開幕のSea Japan2026に合わせた開催となり、幅広い海事関係者が一堂に会した。中島崇喜社長は新ビジョン「BEYOND PROPULSION」を掲げ、「従来の推進器の概念を超え、新たな価値の創出に挑戦する」と述べた。
中島社長は冒頭あいさつで、1926年に中島鋳造所として創業した同社の歩みを振り返った。当初はエンジン軸受などの銅合金鋳物を手掛けていたが、納入先からの提案を契機に漁船用プロペラの鋳造に着手し、これを転機にプロペラ製造に注力するようになった。「プロペラはすべて一品受注生産」とし、「この哲学を継承し、顧客の声を形にするものづくりを大切にしてきた」と述べた。こうした取り組みのもと、船舶の大型化・高性能化に対応した製品開発や、玉島工場の整備、ベトナムをはじめとする海外拠点の展開などを進めてきた経緯を説明した。
またこの10年では、高効率プロペラに加え、省エネ付加物や舵・船尾形状、さらには船型開発を含めた統合最適設計に取り組んできた。また、就航船向けのアフターサービスやレトロフィットなど、船舶のライフサイクル全体に対応したサービスの提供にも力を注いできた。そのうえで「この先は、より実海域における推進性能と操船性能の最適化を追求し、環境問題や安全運航、船員の労務負荷低減などの社会課題に対し、イノベーションを推進していく」と述べた。
また、造船業界が再び注目を集めていることに触れ、「大きな機会」との認識を示した。
来賓を代表してあいさつに立った国土交通省の河野順海事局次長は「ナカシマプロペラは外航船向けの大型プロペラ分野で国内ほぼ100%、世界でも約3割のシェアを持つリーディングカンパニー」と評価。造船業の建造能力倍増に向けた政策に触れ、「船の建造量が増えればプロペラ需要も拡大する。引き続き日本の造船業を支えるとともに、世界での競争力もさらに高めてほしい」と期待を示した。
乾杯の発声は日本造船工業会の檜垣幸人会長(今治造船社長)が務め、「ナカシマブランドのプロペラは高い加工技術と職人技によって世界中で信頼を得てきた」と祝意を表明した。また、造船業の建造能力倍増に向けた動きに触れ、業界を挙げて取り組みが進められている状況に言及し、ナカシマプロペラのさらなる貢献に期待を寄せた。
会場では、同社の拠点施設の設計や空間デザインに関わった建築家の隈研吾氏、デザイナーの原研哉氏が登壇し、同社施設の設計やプロペラの造形美などについてトークを行った。また、ソプラノ歌手による歌唱も披露され、100周年の節目を祝う華やかな演出となった。
最後に中島基善会長は「創業100周年を迎えられたのは皆さまのおかげ」と謝意を示し、「次の100年に向けて、社員とともに頑張っていきたい」と締めくくった。
中島崇喜社長
中島基善会長
にぎわう会場のようす