次代への戦訓

    2020年2月20日

    《連載》次代への戦訓/アンカー・シップ社 辻肇氏②、海運業は“経済安全保障”

     海運は大量の荷物を長距離輸送できる。鉄鉱石や石炭といったバルクもの、石油やガスといったリキッドものを低コストで大量に輸送できるのは海運しかない。海運は唯一無二の産業で優位性がある続き

    2020年2月19日

    《連載》次代への戦訓/アンカー・シップ社 辻肇氏①、戦後日本の海運金融史を語る

     連載企画『次代への戦訓』の第6回は、日本興業銀行、みずほ銀行で船舶融資を担い、日本最大の船舶投資ファンドを立ち上げたアンカー・シップ・パートナーズの辻肇会長。戦後ニッポンの海運金続き

    2020年2月18日

    《連載》次代への戦訓/第一中央汽船・薬師寺正和氏⑥、「いつかお返しします」

     法的整理で一応の区切りがつき、責任を取って身を引く予定であったが、管財担当の先生方からの会社再建の目途をつけるまでは続けろとのご指導に従い、検討を開始した。  選択肢はいくつかあ続き

    2020年2月17日

    《連載》次代への戦訓/第一中央汽船・薬師寺正和氏⑤、万策尽きる

     2015年に入り、船主の皆さんに用船料の20%減額を要請した。その頃には為替が円安基調になるなど船主の経営環境は多少良くなっていたが、船主経営への影響も考慮して2割カットをお願い続き

    2020年2月14日

    《連載》次代への戦訓/第一中央汽船・薬師寺正和氏④、450億円の支援で時間的猶予

     当時の第一中央汽船にはもうほとんどお金がなく、社長就任まで会社がもつのかと考えたほどだった。ところが、社外の方々はそれほど深刻な経営状態だとは思っていなかったので、協力をお願いし続き

    2020年2月13日

    《連載》次代への戦訓/第一中央汽船・薬師寺正和氏③、第一中央汽船社長就任

     2010年6月に商船三井の副会長に就任した。副会長の2年目に入り、その年で任期が終わると思っていたので、老後をどのように過ごすか楽しい計画を考えた。色々な選択肢の中からみかん畑を続き

    2020年2月12日

    《連載》次代への戦訓/第一中央汽船・薬師寺正和氏②、ONE以外に道無し

     コンテナ船事業をずっとやってきて、なぜこれほどまでに儲からないのか、と常に頭を悩ませてきた。結局コンテナリゼーションが起きて以来、この産業では何もイノベーションが起きておらず、た続き

    2020年2月10日

    《連載》次代への戦訓/第一中央汽船・薬師寺正和氏①、コンテナ船、自由競争へ

     連載企画「次代への戦訓」の第5回は第一中央汽船の薬師寺正和相談役。商船三井で長年コンテナ船事業に携わり、副社長・副会長を務めた後、第一中央汽船で社長として経営再建に取り組んだ。コ続き

    2020年1月30日

    《連載》次代への戦訓/ジャパンマリンユナイテッド・三島愼次郎氏⑤、造船業の若者たちへ

     振り返ってみると、もともとNKKを就職先に選んだ時点では造船業で働くことは全く頭になかったが、VLCC連続建造中の津に配属され、スケールの大きな造船の世界に魅了され、夢中になって続き

    2020年1月29日

    《連載》次代への戦訓/ジャパンマリンユナイテッド・三島愼次郎氏④、調達先との関係は造船業の本質

     渋沢栄一の「真正の利殖は、仁義道徳に基づかなければ、決して永続できるものではない」という言葉がある。「自分だけ良ければよい」という考えは、海事クラスターの中では継続しない。海運会続き

    2020年1月28日

    《連載》次代への戦訓/ジャパンマリンユナイテッド・三島愼次郎氏③、統合目的は技術標準とシステム化

     日立造船とNKKの造船統合は、どちらかといえば国内で生き残るための統合という目的が強かった。だが国際競争を考えれば、次の統合に進まなければいけないという認識は、当初から皆で共有し続き

    2020年1月27日

    《連載》次代への戦訓/ジャパンマリンユナイテッド・三島愼次郎氏②、造船経営には意志と数字

     ユニバーサル造船が発足した2002年は非常に厳しい環境でのスタートだった。だが新会社はスムーズに立ち上がり、統合効果もすぐに表れた。統合効果の目標にしていた50億円は初年度で達成続き

    2020年1月24日

    《連載》次代への戦訓/ジャパンマリンユナイテッド・三島愼次郎氏①、信頼関係が統合の成否分ける

     ユニバーサル造船とジャパンマリンユナイテッド(JMU)で社長を務めた三島愼次郎氏は、造船大手同士の統合を交渉の最前線で2度経験した。造船再編が再び大きなテーマとなるいま、過去の統続き

    2019年11月29日

    《連載》次代への戦訓/日本郵船・工藤泰三氏⑥、厳しい時こそ現場力が生きる

     この仕事をしていて一番楽しかったことは、お客様が困っている問題を一緒に解決するチャンスを貰ったことだ。  例えば、自動車メーカーが海外に工場を立ち上げる際、そこから完成車を輸出続き

    2019年11月28日

    《連載》次代への戦訓/日本郵船・工藤泰三氏⑤、人がすべて

     海運業だけに限ったことではないが、まず取り組むべきは新たなビジネスモデルを構築できる人材を育てていくことだ。何度も繰り返しになるが、基本的に海運業は自ら物流を作ることはできない。続き

    2019年11月27日

    《連載》次代への戦訓/日本郵船 工藤泰三氏④、海洋と自動車物流

     「More Than Shipping」の典型的な取り組みが、海洋事業と自動車物流事業の強化だった。海洋事業はたまたま私が企画担当の専務をやっている時に始まった新規分野だが、全く続き

    2019年11月26日

    《連載》次代への戦訓/日本郵船 工藤泰三氏③、YLKとNBP誕生

     NYKロジスティクスと郵船航空サービス(YAS)が2010年10月に統合し、郵船ロジスティクス(YLK)が発足した。これは大英断でも何でもなく、ごく当たり前の考えに基づいたものだ続き

    2019年11月25日

    《連載》次代への戦訓/日本郵船 工藤泰三氏②、「More Than Shipping」のさらに先

     2011年度から3カ年の中期経営計画で「More Than Shipping」を掲げた。従来型の海運だけでは差別化を図ることはできないので、海運プラスアルファを追求するという意味続き

    2019年11月22日

    《連載》次代への戦訓/日本郵船・工藤泰三氏①、リーマン・ショック直後の社長登板

     本紙連載企画『次代への戦訓』の第三回は、日本郵船元社長・会長の工藤泰三氏。リーマン・ショック後の厳しい環境の中で経営の舵をとり、「More Than Shipping」のスローガ続き

    2019年11月11日

    《連載》次代への戦訓/商船三井 武藤光一氏⑦、海運は従属産業ではない

     これまでの海運人生で、思い出に残る交友を振り返ってみる。今、手元には1万5千枚の名刺がある。管理職になって以降にもらった名刺の数だ。私のサラリーマン人生43年の中で、それ以上の多続き