2019年1月11日
三菱の創業者である岩崎弥太郎は、米国ハーバード大学で日本史を履修する学生たちに「非常に人気がある」という。佐藤智恵氏の著書『ハーバード日本史教室』の中で、ジェフリー・ジョーンズ教…続き
2018年12月21日
某テレビ局が毎年、企業好感度を調査している。2018年(平成30年)はセブンイレブンが3年連続でトップとなった。以下、トヨタ自動車、無印良品、モスバーガー、キューピー、パナソニッ…続き
2018年12月14日
今回から三菱の興りと1990年代以降の日本郵船について語ってみたい。のっけに持ち出す話は「宮沢賢治と三菱」。両者にはかつて深いつながりがあった、などと切り出せば、首をかしげる方が…続き
2018年12月7日
隆慶一郎の小説『見知らぬ海へ』に「先をつかむ」なる表現が出てくる。海戦に臨み、敵より射程距離が長い大砲を装備した状態をいう。これなら負けるわけがない。戦国期から海戦用語として実際…続き
2018年11月30日
日本海運は敗戦の余燼が消えやらぬ中で船隊を復活させ、「第2の創業を果たした」とされている。「ゼロからの」というより負の遺産を背負った「マイナスからの再出発」であった。先人たちの汗…続き
2018年11月22日
企画・設計と生産現場を比較した場合、生産性(収益性)において後者が劣後の関係にあるとは限らない。イノベーションに際してはむしろ優位、主体的な役割を果たすこともある。本邦海運界の事…続き
2018年11月16日
情報設計はノウハウや製品の開発などを意味する。また、情報転写は生産行為を指す。情報設計はソフトウェア、情報転写はハードウェアと分けて理解することもできる。問題はその優劣にある。酒…続き
2018年11月9日
本連載前回の文末に出てくる設計情報と情報転写(生産現場)のくだりは、酒井崇男氏の著書『タレントの時代』からの引用である。 酒井氏の解説をさらに紹介すると、世界に冠たるトヨタ生産…続き
2018年11月2日
2009年(平成21年)4月、商船三井は同年6月23日以降の役員体制を発表した。 鈴木邦雄会長、小出三郎副社長、原田英博副社長の3氏は退任と決まり、米谷憲一・青木陽一両専務が副…続き
2018年10月26日
商船三井の芦田昭充氏は若い頃、周りから「タフでクレバー」と評された。課長、部長時代の話である。 ひと口にタフといっても、人によってその様はいろいろ。芦田さんの場合はまず走ったり…続き
2018年10月19日
2008年(平成20年)のリーマン・ショックは世界金融危機と世界同時不況を招き、海運界も市況暴落に見舞われた。ドライバルク、VLCC、プロダクト船、コンテナ船などあらゆる船種に火…続き
2018年10月12日
リーマン・ショックとは何だったのか。それを考える前にちょっと寄り道を。みなさんは、「マゼラン雲」をご存じだろうか。 雲といってもこの地球の空に浮かぶ雲ではない。われわれ地球人は…続き
2018年10月5日
商船三井の鈴木邦雄氏は2004年(平成16年)6月、社長を退き会長に就任した。社長在任は2期4年。当時の鈴木さんに唱歌『鯉のぼり』を贈りたい。 「甍(いらか)の波と雲の波/重な…続き
2018年9月28日
商船三井の鈴木邦雄氏は2000年(平成12年)から2004年(平成16年)まで社長に在任した。この間、前代未聞の規模で船舶投資を展開し、まさに疾風迅雷の4年であった。 ただし、…続き
2018年9月21日
本連載は86~93回の稿で世に有名な三井ファイトの顛末を紹介している。その中で同ファイトは「日本海運に戦後の目覚めを告げる春雷のようなものだった」と記述した。商船三井が2003年…続き
2018年9月14日
商船三井は2000年(平成12年)から2004年(平成16年)までの4年間でおよそ4000億円に上る設備投資を記録した。その間、社長に在任していたのは鈴木邦雄氏。 それまでの設…続き
2018年9月7日
日本には古くから撫牛(なでうし)の風習、信仰がある。「お牛の頭を撫でれば賢くなる」あるいは「ケガした足が痛いなら、お牛の足を触れ。すぐに治る」などというもの。子どもの時分にそう教…続き
2018年8月31日
最近は気象災害が頻発し、先行きどうなることかと気を揉む日々が続いている。記者が住む山あいの長屋の近くでも今夏は豪雨でがけ崩れが発生し、バス路線が1カ月ほど遮断された。浸水や土石流…続き
2018年8月24日
「狂者は進取す」(『論語』)。この文章には一瞬、どきりとさせられた覚えがある。君子、賢者、知者などではなく、なぜ狂者なのかの疑念も湧いた。貶(けな)し言葉を充てた理由が解らない。…続き
2018年8月10日
大航海時代(15~17世紀)、欧州の探検家や侵略者たちは海の向こうの“エル・ドラド”(黄金郷)を求め、勇を奮って船出した。いつの時代も人の好奇心と欲望が働くままに世界は動き、変っ…続き