1. コラム

2018年11月30日

(321)バリューチェーン

  • X
  • facebook
  • LINE
 日本海運は敗戦の余燼が消えやらぬ中で船隊を復活させ、「第2の創業を果たした」とされている。「ゼロからの」というより負の遺産を背負った「マイナスからの再出発」であった。先人たちの汗と手腕は称揚されて当然だが、復活後も邦船の苦難は続き、存亡の切所に立たされること再々だった。拠って立つ経営基盤が脆弱だったし、変転極まりない世界情勢も船社経営を脅かした。その都度、各社は苦痛に喘ぎつつも創意工夫の...