2025年1月20日無料公開記事米トランプ政権発足 洋上風力発電

<米トランプ政権発足>
米洋上風力に逆風、反対の姿勢ゆるめず

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 トランプ政権下では米国洋上風力に逆風が吹きそうだ。
 トランプ氏は選挙期間中から洋上風力発電への非難を繰り返し、5月にニュージャージー州で行われた集会では、当選した際は任期初日に大統領令により洋上風力発電プロジェクトを即時停止すると宣言していた。当選後もその姿勢は変わらず、トランプ氏は16日、自身のソーシャルメディアで「風車は経済的にも環境的にも失敗だ。私の政権下では1基も建設してほしくない。この高価なエネルギーは巨額の政府補助金がなければ機能しないが、私はそれを支払うつもりはない」と投稿した。海外紙によると、洋上風力発電に関する活動を一定期間禁止する大統領令の発令に向けた動きも見せているようだ。
 また、トランプ氏は米国外のエネルギー政策にも目を向ける。今月4日には、米石油会社が英国政府による石油・ガス生産に対する増税を受けて北海から撤退する計画を報じた昨年11月のニュースを引用し、「英国は大きな間違いを犯している。北海を開放し、風車を撤去せよ」と自身のソーシャルメディアで投稿した。
 米国洋上風力はバイデン政権下で急速に取り組みが進み、同政権が掲げた2030年までに30GWの導入目標のもと、10件の商業規模のプロジェクトが承認された。トランプ政権下では揺り戻しが起きる可能性が高く、洋上風力に対しどこまで厳しい措置を講じるのか、就任後の動きに注目が集まる。

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