2024年9月11日無料公開記事洋上風力発電

台湾洋上風力向け輸送・据付完了
ジャンボ、1800トン吊り重量物船投入

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トランジョンピースの据付作業を行う“Jumbo Javelin”

 オランダの重量物船社ジャンボ・グループのジャンボ・オフショアは5日、台湾の允能(ユンネン)ウインドパワー社との契約に基づく雲林洋上風力発電所向けのトランジションピース(TP)輸送・据付作業を完了したと発表した。ジャンボはこのプロジェクトにダイナミックポジショニングシステム2(DP2)を搭載した1800トン吊り重量物船“Jumbo Javelin”(1万942重量トン)を投入した。
 “Jumbo Javelin”はこのプロジェクトで合計80個のTPの輸送と据付を実施した。高雄でTPを積み込み、450トンのTPを一度に最大4個輸送。8月23日に最後のTPの据付を行った。ジャンボ・オフショアは予定よりも早く作業を完了し、2024年末までに洋上風力発電所を完成させるという顧客の目標達成に貢献すると共に安全にプロジェクトを遂行した。
 ジャンボは“Jumbo Javelin”に同プロジェクトに特化したセットアップを施し、これには吊り上げ高さをアップする「ジャンボ・フライジブ・モジュラー・クレーン・ブーム・エクステンション」が含まれる。この追加設備をジャンボのJクラス重量物船に搭載することで高さ27mのTPを吊り上げることができる。
 雲林洋上風力発電所の海域は水深が7〜35mの間で変化する。水深が浅い場所はDPモードでの据付作業に適さないため、ジャンボ・オフショアはDPモードとアンカーモードを切り替えて本船の多用途性を最大限に活用した。
 雲林洋上風力発電所は台湾海峡内の台湾沿岸8〜17kmに位置する。面積は82k㎡。風力タービン発電機80基で構成され、最大640メガワットのクリーン電力を供給する。

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