2024年2月27日無料公開記事洋上風力発電
SOV1隻をヴァルドで新造
サイアン社、シーメンスガメサ向けに貸船
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洋上風力作業船事業を手掛けるシンガポール企業のサイアン・リニューアブルズはノルウェー造船所ヴァルドにSOV(サービス・オペレーション・ベッセル)1隻を新造発注し、シーメンスガメサ・リニューアブルズエナジー向けに15年間貸船する。サイアン社がこのほど、発表した。SOVは2026年第2四半期までに竣工予定で、竣工後は台湾彰化県沖の海龍洋上風力発電所の保守作業に投入される。
新造船はベトナムのヴァルド・ブンタウが建造する。全長は85.5m、全幅19.5mで、定員は84人。アジマススラスター2基やクレーン機能を備えたギャングウェイを装備する。
海龍洋上風力発電所は総発電容量約1GWのプロジェクトで、台湾彰化県沖約50kmに風車73基を設置する。カナダの独立系発電事業者ノースランド・パワーと三井物産が参画する。同プロジェクトでシーメンスガメサは風車の供給に加え、15年間の運用保守などに関する契約を締結している。
サイアン社はシンガポールの投資会社セラヤ・パートナーズが洋上風力作業船専業の船会社として2022年に設立した。今後3年間で10億ドルの船舶投資を目指しており、SOVのほか、ケーブル敷設船やSEP船への投資を視野に入れる。1月にはオフショア支援船を保有・運航する英企業センチネル・マリンの株式75%を取得した。