2022年8月2日無料公開記事内航NEXT

初のJERA向け内航石炭船竣工
日本郵船、内航船員問題解決へのデータ収集も実施

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命名式の模様(前列左から7番目:JERAの水谷真人最適化統括部燃料オペレーション部部長、5番目:日本郵船の鹿島伸浩常務執行役員)※撮影時のみマスクを外している

 日本郵船は1日、同社が発注した内航石炭専用船“うしお”が7月31日に本田重工業の佐伯工場で竣工したと発表した。同船は郵船グループにとって初のJERA向けの内航石炭専用船になる。JERAと郵船の運送契約に基づいて郵船グループのアジアパシフィックマリンが運航。外航船で東京湾内の中継基地に輸送された海外炭の横須賀火力発電所向けの2次輸送に従事する予定。郵船は「本船の運航を通じて外航海運分野と内航海運分野をシームレスに連携させた新たなサービスを提供するとともに、東京湾内の効率的な2次輸送ネットワークを実現し、エネルギーの安定輸送に貢献する」としている。
 郵船は、同船で内航海運業界の課題である船員の人材不足や長時間労働の解決に資する将来的な自律運航船の実現に向けた運航データの収集を行い、関連する研究開発に還元するとしている。
 同船は全長126.99m、全幅24m、9714総トン、8647重量トン。船籍は徳島県阿南市。粉じん対策のためにハッチカバーを密閉して揚げ荷役を行うことができるなど、環境に配慮した設計となっている。
 竣工に先立って行われた命名式には、JERAの水谷真人最適化統括部燃料オペレーション部部長をはじめとする関係者と、日本郵船から鹿島伸浩常務執行役員らが出席した。

竣工した“うしお”

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