2024年9月9日無料公開記事洋上風力発電
保守管理向けSEP船で新コンセプト
クヌーズ・E・ハンセン社
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新コンセプト「ジャッキアップ・オン・ジャッキアップ」
デンマークの船舶設計コンサルタント企業クヌーズ・E・ハンセン社は3日、洋上風力発電機のメンテナンス向けSEP船の新コンセプト「ジャッキアップ・オン・ジャッキアップ」を発表した。新コンセプト船はナセルの高さまで上昇させることができる幅15mの作業プラットフォームを備えており、ロープアクセスを使わずにブレードのメンテナンス作業を行うことができる。
プラットフォームには伸縮式の風防設備が取り付けられており、ほぼ全ての気象条件で作業が可能になり、天候などに左右されない計画的なメンテナンス計画を設定できるようになるとしている。また、作業プラットフォームの後方には作業場が設置されており、ブレード上で可能になる作業範囲が広がるため、修理のために陸上に輸送する必要性を最小限に抑えることができる。
船の全長は154m、幅64.4m、ハブ高175mで、最大で20MW級風車のメンテナンス作業に対応できるよう設計されており、水深80mまで対応している。同社は現在「ジャッキアップ・オン・ジャッキアップ」のコンセプトで特許出願中だ。
クヌーズ・E・ハンセン社は1937年創業のデンマーク企業で、ROROフェリーなどの設計を手掛けてきた。近年は調査船やクルーズ船、SEP船などの設計も行っている。