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2025年1月22日無料公開記事洋上風力発電

浮体式洋上風力の建設システム確立へ
五洋建設ら7社で「FLOWCON」発足

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 浮体式洋上風力の大量導入に向けた合理的な建設システムの確立を目指す「浮体式洋上風力建設システム技術研究組合(FLOWCON)」が20日、国土交通省の認可を受け発足した。五洋建設と東亜建設工業、東洋建設、若築建設、日鉄エンジニアリングIHI運搬機械、住友重機械工業の7社を当初組合員として設立された。賛助会員として、カナデビアとジャパンマリンユナイテッド、JFEエンジニアリングが参加する。理事長は五洋建設の野口哲史取締役兼専務執行役員が務める。
 国土交通省で20日、認可書交付式が行われた。中野洋昌国土交通大臣は認可書の公布に先立ち、「洋上風力発電は再生可能エネルギー主力電源化のまさに切り札であり、官民を挙げて導入促進に向けた取組を進めることが極めて重要だ。特に浮体式は我が国の産業競争力を強化するという観点からも、大量導入とコスト低減の実現が非常に求められている分野でもある。国土交通省としてはFLOWCONの認可を第一歩として、関係者らが連携して最適な海上施工の工法が確立されることを期待している」と述べた。
 FLOWCONでは着床式並みの施工生産性、確実性、安全性を確保した大量急速施工と、合理的な建設コストの実現を目的として、浮体式洋上風力発電の合理的な建設システムに関する研究、海上作業基地に必要な技術開発、海上施工に関わる気象海象予測システムの開発について研究と技術開発を行う。まずは「浮体への風車搭載作業」に焦点をあて、基地港湾での搭載と海上作業基地での搭載について比較検討することから始める。
 研究の実施にあたっては、国土交通省の「浮体式洋上風力発電の海上施工等に関する官民WG」の議論を踏まえ取り組む。また、「浮体式洋上風力技術研究組合(FLOWRA)」とも連携して、浮体式洋上風力発電の着実な導入と普及拡大貢献していく方針。なお、アドバイザーとして、沿岸技術研究センターと港湾空港技術研究所、港湾空港総合技術センターの参画を予定している。

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