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2026年3月30日無料公開記事70周年ビールができるまで SEAJAPAN2026

海事プレス70周年ビールができるまで
第二回 味の方向性を決める 

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いざ小田原のタップルームへ

さて、肝心の味決めである。 

神奈川県小田原市にあるカウボーイクラフトのタップルームを訪れ、「Sea Japan 2026」で提供する70周年オリジナルビールの味の方向性を決めることになった。 

この日の試飲には、記者を含むプロジェクトメンバー3人に加え、記者の知人でビール好きのドイツ人も“アドバイザー”として参加した。体の半分がビールでできていると言っても過言ではないそのドイツ人は、今回のテイスティングに記者以上に張り切って臨んでいた。 

小田原駅から徒歩5分ほどで、タップルーム「ロデオドッグビアスタンド」に到着した。

試飲を前に気合のガッツポーズ

試飲では、カウボーイクラフト営業部長の小林紀寛さんからクラフトビールのスタイルや特徴について説明を受けながらテイスティングを進めていった。サーバーから注いでもらったビールや、冷蔵庫に並ぶ瓶や缶のクラフトビールなど、6~7種類ほどを飲み比べていく。 

ビールを注ぐ小林さん

グラスに注がれたビールは、色合いも香りもさまざまだ。淡い黄金色のものもあれば、濃い色合いのものもある。ひと口飲むだけでも苦味の強さや香り、口当たりがそれぞれ違い、クラフトビールの世界の奥深さを実感する。正直、ビールの味には詳しくなく、「ビールはビール」と思っていた類の人間だったが、種類によってこんなにも印象が変わるのかと驚かされた。 

最初に試したのはヘイジーIPA。やや濁った外観が特徴のビールで、柑橘系の香りとやわらかく広がる苦味が感じられる。続いてブラウンエールセッションIPAピルスナーなど、タイプの異なるビールを順に試していった。 

小林さんの説明によると、同じスタイルのビールでも造り手によって味わいは大きく変わるという。原料の配合やホップの使い方などによって香りや苦味のバランスが変わり、それぞれのブルワリーの個性が表れるためだ。 

一方で、意外な話もあった。ビールの代表的なスタイルであるラガーは、すっきりとしたのどごしが魅力だが、その味わいを出すのは意外と難しいという。のどごしの強さが命のスタイルだが、小規模ブルワリーでその仕上がりを安定させるのは簡単ではないそうだ。 

小林さんの説明をうけながらテイスティング

こうしていくつかのビールを飲み比べながら、飲みやすさやオリジナル性などを総合的に検討していった。あれこれ感想を言い合いながら試飲を進めた結果、プロジェクトメンバー3人と、誰よりも熱心にテイスティングしていたドイツ人の意見はおおむね一致し、ヘイジーIPAをベースに苦味を抑えた飲みやすい味わいという形で、70周年ビールの方向性が固まった。 

次回はいよいよビールづくりの肝である醸造の現場を取材する。ビールがどのようにつくられていくのか、その工程を紹介する。 (岡部ソフィ満有子)
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