2025年7月9日無料公開記事洋上風力発電
浮体式洋上風力の実現可能性調査
千代田化工、仏エクウィルと共同受注
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千代田化工建設は8日、日本国内の特定海域における浮体式洋上風力発電所建設に向けた実現可能性調査を、浮体式式洋上風力事業を手掛けるフランスのエクウィルと共同受注したと発表した。両社は国内市場における浮体式洋上風力発電事業の協業に関する覚書を締結したことを2日に明らかにしており、今回の受注ではエクウィルがライセンスを保有するセミサブ型の浮体技術をもとに共同で推進していく。
エクウィルはフランスのテクニップ・エナジーズとオランダの海洋開発大手SBMオフショアが昨年設立した浮体式洋上風力発電専業の合弁会社。フランスの浮体式洋上風力の実証プロジェクトでEPCI(設計・資材調達・建造・据付)を一貫して手掛けているほか、韓国の蔚山沖で計画されている商用浮体式洋上風力発電所の建設プロジェクトではコントラクターとして参画している。
千代田化工はエクウィルの親会社であるテクニップと2023年に国内事業者向け浮体式洋上風力発電所建設の実現可能性調査を共同受注しており、テクニップ関連企業との協業は今回で2件目となる。
千代田化工は国内の着床式洋上風力分野で18年から知見を積み重ね、これまで複数の基本設計業務などを遂行してきた。浮体式においても検討業務を複数受注してきた実績を持つ。今回、両社の技術とノウハウを組み合わせることで、コスト競争力があり、実現可能性の高い浮体式洋上風力発電所の建設計画を立案していくとしている。