《連載》マーケットを読む！㉔＜VLCC、VLGC＞
中東・米国の両市況上昇がカギ
日本郵船　奥澤竜太郎執行役員

　—　今年のVLCC市況の振り返りと、年内の見通しを伺いたい。 　「年前半はおおむね堅調に推移したが、6月以降は中国向けの輸送需要の低下と、中東産と米国産の原油価格の値差の縮小を背景に落ち込みが目立った。中東域の船腹に余剰感があったため、荷動きが重なるなど一時的に市況が上昇してもすぐに軟化し、市況水準の底上げにつながらない環境だった」 　「中国の景気回復の遅れなど不安材料はあるものの、...