日本とギリシャが、海運、造船、港湾分野での協力を一段と深める。ギリシャのバシリス・キキリアス海運・島嶼政策相と城内実経済安全保障担当相兼成長戦略担当相が、ギリシャ北部テッサロニキ港で会談し、海事分野での二国間協力や相互投資の拡大などについて意見交換した。
キキリアス氏は、日本が名誉国を務める今年のテッサロニキ国際見本市(TIF)の開幕日に、テッサロニキ港で城内氏を迎えた。
キキリアス氏は、両国が海運分野で長年にわたり緊密な関係を築いてきたことを強調。日本の造船所への新造船発注でギリシャ船主が継続的に第2位を占めていることに触れ、日本の造船所の品質と技術力を高く評価した。
両氏はギリシャ沿岸警備隊の儀仗隊を視察した後、同隊の最新鋭巡視船の1隻“PATH 090”に乗船。船上では海運、造船、港湾分野での協力深化に加え、日本とギリシャの双方向の投資拡大、両国の沿岸警備機関の連携強化などについて協議した。
国際海運の脱炭素化を巡る交渉も主要議題となった。キキリアス氏は、国際海事機関(IMO)での議論における日本の建設的な役割を評価し、両国が連携を深めることで双方が受け入れ可能な解決策につなげられるとの考えを示した。
海上からの視察では、キキリアス氏が城内氏にテッサロニキ港の機能や、周辺地域の物流ハブとしての戦略的重要性を説明した。港では拡張工事が進められており、テッサロニキで拡大するクルーズ事業と今後の成長可能性についても紹介した。
城内氏は日本の成長戦略について、高市政権が7月21日に17の戦略分野を対象とする計画を決定し、この中に港湾物流・サプライチェーンと造船業が含まれていることを説明した。その上で、港湾、物流、造船分野でギリシャとの協力や知見・ノウハウの共有を進める余地は大きいとの認識を示した。また、日本からギリシャ、ギリシャから日本の双方への直接投資を拡大したいとの意向も示した。
両氏は、民主主義や自由、法の支配などの共通の価値観と国際法の尊重、これまで築いてきた両国関係を基盤に、二国間協力をさらに発展させていく考えで一致した。
(記事提供 Capital Link Editorial。原文「
Greece and Japan look to deepen cooperation in shipping, shipyards and ports」)