2025年4月22日無料公開記事

日本郵船氷川丸が竣工95周年、横浜でイベント

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95周年の“氷川丸”。コロナ禍経て6年ぶりのバースデーイベント

 日本郵船は横浜市の山下公園前で一般公開している「日本郵船氷川丸」が今月25日に竣工95周年を迎えることを記念し、18~20日にバースデーイベントを開催した。19日には横浜少年少女合唱団による演奏会が行われ、海にちなんだ4曲を含め計8曲が披露された。イベントでは、氷川丸オリジナルミニタオルの配布や船内フラワー展も行われた。
 佐野大典歴史博物館・氷川丸グループ長は「氷川丸は港町・横浜のシンボルであるとともに、戦争を生き抜いた同船は国内外3.5万人の日本郵船グループ社員の誇りであり心のよりどころ」と述べ、保全が今後の課題になると話した。
 氷川丸は1930年(昭和5年)4月25日に横浜船渠(現・三菱重工業)で竣工し、北米シアトル航路の貨客船として就航した。戦時中は病院船、戦後は復員・一般邦人の引き揚げ輸送を担い、1951年に貨客船に復帰。1960年に引退して61年から山下公園前に係留されている。
 2006年から大規模改装工事を行い、08年に「日本郵船氷川丸」としてリニューアルオープンした。同年から日本郵船が「日本郵船氷川丸」として一般公開し、海運の歴史や海、船の魅力を伝えている。今年2月8日に入館者が400万人に達した。戦前の日本で建造された現存する唯一の貨客船として16年に国の重要文化財に指定された。

オープンデッキで8曲が披露された。最後は観客と誕生日の歌を合唱

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