2024年10月31日無料公開記事洋上風力発電
損保ジャパン、洋上風力の蓄電池リスク評価
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損害保険ジャパンとSOMPOリスクマネジメントは29日、洋上風力発電所に併設される陸上蓄電池設備へのリスク評価サービスを開始したと発表した。火災リスク評価、自然災害リスク評価、予想最大損害額の評価を行うことを特徴とし、同サービスを通じて発電事業者のリスク管理のさらなる向上を支援する。
両社は洋上風力発電事業に対するリスク評価の高度化を目指し、蓄電池設備に特化したリスク評価体制を構築し、今回のサービスの提供を開始した。火災リスク評価では蓄電池設備に関する最新の安全規格や認証適合性、安全対策の動向や稼働状況および保守・メンテナンス体制を確認し、評価を行う。自然災害リスクについては蓄電池設備の立地状況から、台風、地震、高潮、落雷などのリスクを評価する。また、自然災害に起因した火災リスクについても、蓄電池設備の設備仕様を考慮のうえ評価する。予想最大損額は火災リスク評価と自然災害リスク評価を踏まえ、蓄電池設備に対して算出する。
なお、両社は2020年に販売を開始した洋上風力発電におけるリスクの把握と評価から保険手配までを一気通貫で提供する「ONE SOMPO WINDサービス」のコンテンツに今回のサービスを新たに追加した。
洋上風力発電では電力供給の安定性確保を目的として蓄電池設備を併設する事業者の増加が想定されているが、蓄電池はリチウムイオン電池などの使用に伴う火災リスクがあり、蓄電池設備のリスク管理が洋上風力発電所の安定運用において重要となる。