2024年9月19日無料公開記事洋上風力発電
ダブルドーナツ・スパー型浮体開発へ
熊谷組ら、NEDO事業に採択
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熊谷組は13日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「浮体式洋上風力発電の導入促進に資する次世代技術の開発」で「ダブルドーナツ・スパー型浮体式風力発電システムの研究開発」が採択されたと発表した。佐賀大学と横浜国立大学、長大と共同提案したもの。従来のスパー型のように高い安定性を担保しながら、基礎、風車組立ともに喫水の浅いところで製造し曳航することが可能な構造とすることで各種浮体形式の長所を取り入れ、短所を克服した構造を目指す。
浮体の主要材料は低コスト化実現のためコンクリートを採用し、その他の材料も含め原材料は国内で生産可能なものを用いる。これによりコンクリート製浮体基礎の大量生産、地産地消が可能となり、雇用増大を含めて地域経済活性化への貢献を見込む。
同研究開発において、熊谷組は気象海象調査、建造・曳航・設置検討、事業性検討を担当する。長大が基本設計を、横浜国立大学が浮体強度検証と動揺解析、最適技術を行う。佐賀大学は風車選定や応答・荷重定義を担う。