2023年5月23日無料公開記事内航NEXT

コンセプトシップ「SIM-SHIP1」披露
内航ミライ研究会、「バリシップ2023」で

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 内航ミライ研究会(浦山秀大代表理事)は、開発・建造を進めてきたコンセプトシップ「SIM-SHIP」の第一号「SIM-SHIP1」(499総トン型貨物船)を今治海事展「バリシップ2023」(5月25〜27日)開催中に今治港に展示し、船内見学イベントを開催する。
「SIM」はShips Integration Managerの略。2020年10月に一般社団法人化した内航ミライ研究会は、21年7月にシステムインテグレーター事業(SIM事業)とコンセプトシップ「SHIP-SHIP」を発表。22年7月にその第一号の「SIM-SHIP1」の建造を決定し、同年12月に起工した。船員不足、船内労働環境改善、低・脱炭素などの内航海運業界の課題解決に向けた同会の活動を通じて生まれた多くのコンセプトが「SIM-SHIP」構想の基礎になっている。なお、「SIM-SHIP」は船種によって数字が変化し、「SIM-SHIP2」(タンカー)までコンセプトの制定が完了している。
 内航船で最もポピュラーな船種の一つである499総トン型貨物船の次世代コンセプト船である「SIM-SHIP1」は、①高効率プロペラ②省エネ付加物③高機能スラスタ④コンテナ型バッテリー⑤統合管理パネル⑥陸上サポートシステム⑦省電力電動甲板機械—を搭載。このうち④はバリシップ後に搭載予定のため、バリシップでは車上で展示する。
 「SIM-SHIP1」の建造プロジェクトは、内航ミライ研究会が代表事業者(総括・技術開発・機器搭載)、山中造船が共同実施者(船体建造・船体設計・機器搭載)を務め、今治市が実証フィールドの提供で協力。また、海上技術安全研究所がアドバイザーを務め、環境省の「令和4年度地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」として行われる。
 船内見学イベントには「バリシップ2023」来場者が参加できる。(開催概要=https://www.bariship.com/sim_ship1/

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