2023年1月25日無料公開記事内航NEXT

内航船員の健康確保推進へ協業
アイディア社とさんぎょうい社、改正船員法対応

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 海事産業プラットフォームを展開するアイディア(本社=東京)と産業保健サービスを提供するさんぎょうい(本社=東京)は、今年4月に施行される改正船員法対応を含む内航船員の健康確保推進に向けて協業する。24日発表した。
 内航海運業界では船員の働き方改革、船員確保に向けて、改正船員法により、昨年4月から船員の労務管理適正化を目的とした労働時間管理や過労防止措置の取り組みが開始された。今年4月からは常時50人以上船員を使用する船舶所有者に対して、産業医による健康管理やストレスチェックなどを実施する義務が課されるなど、船員の健康確保に関する取り組みが始まる。法的義務の対象事業者は、労働時間管理を通じて把握した長時間労働者に対して医師による面接指導の機会を提供するなど、労務管理適正化、健康確保に向けた各種取り組みを進めていく必要がある。
 この事業者による取り組みを支援するため、労働時間管理システム「Aisea Crew(アイシアクルー)などを通じて内航海運業界の働き方改革を推進するアイディア社と、産業保健サービスを展開するさんぎょうい社が連携する。
 アイディア社の「Aisea Crew」は船員向けアプリと陸上管理者向けウェブシステムを通じて、労働時間管理業務をサポートするサービス。船員向けアプリは機能を最小限に絞り打刻業務の習慣化を支援し、陸上管理者向けウェブシステムでは労務管理記録簿の自動作成や過労リスクアラートにより過労防止措置を支援している。また、さんぎょうい社の産業保健サービスは、産業医による健康管理や過重労働・メンタルヘルス対策といった対応を支援するもの。専属コーディネーターによる支援も行い、改善提案などに加え、メンタルヘルス対策や各種研修も提案する。
 両社が連携することで、内航海運事業者は「Aisea Crew」のウェブシステム上で蓄積される労務管理記録簿のデータを根拠に、さんぎょうい社のコーディネーターを通じて実態に合わせた適切な産業保健のサポートを受けることが可能。また、「Aisea Crew」の過労リスクアラートにより把握した長時間労働者に対して、さんぎょうい社が提供する過重労働対策や不調者の対応、働き方改革に関することなど、産業保健サービスを受けることができる。

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