2024年1月10日無料公開記事洋上風力発電
浮体式風車のコスト減へ全体効率化
JMUと東大ら、建造・輸送・設置の全体最適研究
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ジャパンマリンユナイテッド(JMU)は9日、東京大学など3者共同で、浮体式洋上風車の製造・設置低コスト化に向けて、全体最適化に関する共同研究を実施すると発表した。建造から輸送、設置の工程全体を俯瞰した、総合的な製作効率化と低コスト化の仕組みを案出する。
浮体式洋上風力発電の普及には、技術開発を通じた量産化とコスト低減が必須になっている。設置にあたっては、浮体基礎の建造と、輸送、風車搭載から、現地海域への設置が、初期費用の中で大きな比重を占めている。現在はステージごとに最適化の検討作業が行われているが、こうした各ステージの最適化からプロセス全体を俯瞰した最適化に昇華させることが、今後の浮体式洋上風力発電の発展では重要になると考え、JMUは東京大学大学院工学系研究科の鈴木英之教授、他1者で、それぞれの知見を持ち寄り、共同研究を実施することにした。
浮体式洋上風力発電のコスト低減に向けては、新エネルギー・産業技術総合開発(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業「洋上風力発電の低コスト化」プロジェクトでも技術開発のテーマになっており、JMUも採択先の1つとして取り組んでいる。