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2023年3月31日無料公開記事内航NEXT

浮きドック完成、修繕能力強化
本瓦造船、DX技術で入出渠支援

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 本瓦造船はこのほど、修繕用浮きドックを完成し、主力の第二工場に設置した。デジタル技術を利用して入出渠作業の安全性と作業性を向上させた最新鋭のドックとなる。1300総トン型の修繕ドックの導入により、工事対応できる船型が大型化し、自社で建造した内航船を全て修繕できる能力を備えた。
 新たに導入した浮きドックは、全長85.0m(有効75.0m)、全幅23.0m(有効18.0m)、深さ8.0m、最大沈下時喫水7.0m(軽荷時喫水0.72m)で、2000重量トンの船舶まで入渠可能。
 DX(デジタルトランスフォーメーション)技術を活用した入出渠システムを採用した点が特徴だ。各バラストタンクに設定した液面計と電気式喫水計からのデータをもとに、自動で給排水をコントロールすることで、船体姿勢を制御し、安全かつ効率的に沈浮上できる。また、浮きドック各所に設置したライブカメラの画像をコントロールルームで集中監視するシステムも採用した。
 このほかドックには全旋回式ジブクレーン2基(25トン/15トン)や入渠用ウインチ4基などを搭載している。
 本瓦造船はこれまで修繕工事は主に本社工場の船台で行っていたが、船台の全長が最大49mで、受け入れ能力が最大400総トンまでと制限があり、これを上回る大きさの自社建造船には修繕対応ができなかった。大型の浮きドックを第二工場に備えたことで、400総トンを超える内航船の修繕工事にも対応できるようになった。

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