1. コラム

2019年4月26日

(340)文化資産

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 日本郵船の草刈隆郎氏は1990年代初頭、自動車船営業部門に異動しトヨタの経営の本質に触れることになった。いや「触れる」という表現はいささか弱い。「衝突した」というべきであろう。異文化にぶつかり脳中に電撃が走る、そういう感覚であったかと思われる。当時、世界のトヨタ観も変わりつつあった。  例えば、フィアットを率いるイタリアのアニエリ家。一族の総帥、ジャンニ・アニエリ会長は自動車産業だけでな...