2025年9月2日無料公開記事洋上風力発電
洋上風力向けの6.8億ドルの支援撤回
米運輸省、海事産業強化に再分配
-
米国運輸省は8月29日、12の洋上風力プロジェクトに対する総額6億7900万ドルの支援を撤回・打ち切ったと発表した。対象となったのは政権の目標や優先事項と一致していない案件で、主に洋上風力向けの港湾開発が中心。フンボルト港で計画されていた浮体式洋上風力向けの海上ターミナル建設に対する4億2700万ドルの資金提供などが撤回された。これらの資金は4月に発令した大統領令「米国の海事支配力の回復」などに充てられることになる。具体的には、港湾の改修や、その他基幹インフラのニーズに応じて再分配するとしている。
ショーン・ダフィー運輸長官は今回の措置について、「本来、米国の海事産業の活性化に充てられるはずの資金を浪費している」と声明で述べた。また、トランプ政権は運輸省と海事局(MARAD)の重点を、米国造船能力の再構築や、より信頼性の高い従来型エネルギーの活用、豊富な天然資源の利用による米国エネルギー強化へと定めなおしたとしている。