2025年8月12日無料公開記事洋上風力発電
洋上風力O&Mに無線通信活用へ
秋田ケーブルテレビら9者
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秋田ケーブルテレビら9者のコンソーシアムは1日、総務省「地域社会DX推進パッケージ事業(無線技術を活用した先進的な課題解決モデルの創出・横展開のための社会実証)」で、「風力発電のオペレーション・メンテナンスにおける無線通信の活用」を提案し、採択されたと発表した。洋上風力発電のO&M(運転保守)の効率化とコスト削減に向け、これまで通信環境がなかった風車の内部に、超高速・超低遅延・高セキュリティであるローカル5GやWi-Fiなどの専用通信環境を構築する。
コンソーシアムは秋田ケーブルテレビが代表機関を務め、Dshift、ウェンティ・ジャパン、JERA、明電舎、NECネッツエスアイ、秋田大学、秋田県、TEAM CNA E&Sで構成される。
洋上風力発電においては総事業費の3割以上を占めるO&Mコストの削減が大きな課題となっている。特に、一般海域や排他的経済水域(EEZ)の洋上サイトはモバイル通信が届きにくく、悪天候時には現地でのメンテナンスが滞り、発電停止時間が長期化するリスクを抱えている。
今回の事業では、風車内部に専用通信環境を構築することで、軽作業が可能な四足歩行ロボットや各種カメラを用いた遠隔からの点検・監視、スマートグラスを活用した遠隔作業支援などを可能にし、メンテナンス業務の抜本的な効率化とコスト削減を目指す。