2025年8月28日無料公開記事洋上風力発電

IAPH表彰で選出、投票を呼びかけ
北九州港、洋上風力総合拠点事業で

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 北九州市は25日、持続可能な開発に貢献する先進的な取り組みを行う港湾に授与される、国際港湾協会(IAPH)の「IAPHサステナビリティ・アワード」のインフラストラクチャー部門でファイナリストに北九州港のグリーンエネルギーポートひびき事業が選ばれたと発表した。今後は専門家の審査による総合評価に、一般投票の結果を加算して最終受賞者が決定される予定で、同プロジェクトへの投票を呼び掛けている。ウェブページ(https://sustainableworldports.org/iaph2025-sustainability-awards/vote/)から投票可能で、投票期間は9月5日まで。
 IAPHサステナビリティ・アワードは、持続可能な開発に貢献する港湾のグローバル・リーダーシップの実証を目的としたプログラム「The World Ports Sustainability Program(WPSP)」の独創性や革新性、リーダーシップ、持続可能性やSDGsへの貢献などを評価し、優れたプログラムに授与するもの。北九州港はインフラストラクチャー部門のファイナリストで、最終受賞者は10月8日に開催される「世界港湾会議in神戸」で発表される予定だ。
 グリーンポートひびき事業は、洋上風力産業に必要なあらゆるサービスを提供する総合拠点の形成を目指すもの。北九州市は2011年度から「風力発電関連産業の総合拠点」の形成を進めてきた。風力発電関連産業の総合拠点は、洋上風力発電事業を支える「積出・建設拠点」「製造産業拠点」「O&M拠点」「物流拠点」の4つの拠点機能で構成する。積出・建設拠点に関しては着床用基地港湾の整備やSEP船の基地化、本格的洋上ウインドファームの誘致に取り組んできた。製造産業拠点については、洋上風車のジャケット基礎のサプライチェーンの形成、物流拠点については製造産業拠点を支える海陸物流ネットワークの構築に取り組み、O&M拠点についてはO&M専業事業者である北拓が進出したほか、洋上風車のメンテナンスに不可欠な作業員輸送船を係留するO&M拠点港が完成している。2023年から2030年にかけては、浮体式に対応するため響灘西地区で「浮体式総合拠点形成」を軸に3つの課題を柱に「次世代総合拠点の形成」に取り組む予定としている。

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