2009年10月30日

欧州造船業の10年<下>
ビジネスモデル転換の成否

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■金の切れ目が…  「はっきり言って、欧州の造船業は乞食同然だった。生き延びるために金をせがみ続けた結果、自信も尊厳も失っていた」。欧州造船工業会(CESA)のリューケン事務局長は、後にそう振り返った。  戦後の日本造船業の台頭で壊滅的打撃を受けた欧州造船業にとって、船価助成は延命のための頼みの綱であった。助成の存在そのものが、シビアな競争マインドを衰耗させ、逆に欧州の衰退を早めて...