1. 別冊特集号

2024年10月29日無料公開記事

シンガポール2024

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シンガポールは海事産業のビジネス拠点として今後も力を発揮し続けるのだろうか―。長年の課題である企業の運営コストや生活費の上昇、一段と厳しくなった外国人の就労ビザ取得などの問題を受けて、このような疑問が浮かぶかもしれない。
しかしながら、日本企業を含め現地に進出する企業の動きをみると、シンガポールの利点を生かした事業展開がますます活発になっていることが分かる。税制面のメリットや海事産業の集積効果の大きさがこれを後押ししている。
とはいえ、課題への認識がこれまで以上に深まっていることは事実だ。シンガポールの優位性を享受しつつ、いかに課題に対応するか。シンガポール海事産業の今を追う。

〈目次〉
シンガポールの真価と課題

・船主
国内船主、シンガポール拠点再評価 税制メリットで「本来の船主業」を掴む

・海運ビジネス
LNG船ビジネスでも存在感 邦船大手が活用を拡大

広がる役割、エネルギー関連事業を拡大 NYKバルクシップアジア
海運事業の幅広がる、LNG船の拠点に MOLアジア・オセアニア
広域アジアの前線、ドライ事業を一段強化 KLPL

・造船・修繕
洋上風力・ガス・船舶改造に勝機 シートリウム、旧2社のリソースを最大活用

・船舶管理
船舶管理の適地に変化の芽 コスト高・人材確保難で一部海外シフトも

・港湾
トゥアスで大規模CT開発を加速 シンガポール港