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2026年4月30日無料公開記事

能力引き上げへ新ドック検討
ヤローヴァ造船、設立3年で修繕実績急拡大

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 トルコ・ヤローヴァ地区で船舶修繕を手掛けるヤローヴァ・シップヤードは、2023年の設立から間もないヤードながら、短期間で修繕工事の実績を積み上げている。今後は大型浮きドックの導入など設備投資を進め、工事対応能力の一段の引き上げを図る。
 同ヤードは海運業などを展開するトルコのアカー・グループの傘下で設立された。グループは船舶の保有・運航やコンテナ定期船事業を手掛けており、「船主機能を持つグループとして修繕サービスも船主視点を前提とした運営が特徴」(ビントゥー・バラン・ギュリュシュテュル地域マーケティング部長)。
 工場は、約10万平方メートルの敷地と1.5km超の岸壁を有する。浮きドックは全長217m×内幅32m、揚力1万6000トンで、パナマックス級を中心に幅広い船型に対応する。岸壁水深は最浅部で約7m、最大35mと深く、喫水制約の少ない受け入れが可能な点も特徴だ。
 同社は設立後約2年で年間60~70隻規模の修繕実績を確保した。一般貨物船、タンカー、バルカーに加え、LPG船やRORO船など多様な船種を取り扱っている。
 改造案件にも対応しており、冷凍船から家畜運搬船への改造や環境対応のレトロフィットなど、工期の長いプロジェクトも進行している。
 また、緊急対応能力も特徴の1つ。衝突事故による損傷船の修理や、全長300m級コンテナ船の主機関連工事など、短納期での対応実績を持つ。水深条件を活かし、貨物積載で喫水が深い状態のまま入港させるケースにも対応している。
 作業体制では、電装、機械、機械加工の各ワークショップをヤード内に整備し、可能な限り内製で修繕・整備を完結させる方針を採る。ポンプやウインチ、主機・補機部品の整備、精密加工などを一体的に行い、外注依存を抑えることで工期短縮と品質管理の強化を図る。ハッチカバー専用修理エリアも設け、複数カバーを同時に展開して作業できる体制を構築している。
 デジタル化による運営も進める。ERPシステムを基盤に、船主や監督者が進捗、予算、工程表をリアルタイムで確認できる仕組みを導入。作業リストやコストの更新は日次で反映され、報告書の自動生成にも対応する。透明性の高いプロジェクト管理を実現し、修繕ビジネスで課題とされてきた情報非対称の解消を狙う。
 今後の焦点は設備増強だ。現在の浮きドックに加え、スエズマックス級やアフラマックス級への対応を視野に入れた大型浮きドックの導入を計画している。既存ドックとの2基体制とし、300m級船舶の受け入れ能力を強化する方針だ。
 今後は日本船主との取引の開拓も目指しており、先週都内で開催された「Sea Japan 2026」にも出展、まずは関係構築を進めたい考えだ。
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