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2025年4月16日無料公開記事

自律船国際大会に日本の学生が挑戦
8月にノルウェーで開催、技術開発で世界と競う

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2024年の大会の様子(大会ホームページより)

 大阪公立大学と東京大学、東京海洋大学の海洋系学科の学生6人らで構成されたチームが、小型自律船開発の技術を競う国際コンペティション「ニヨルド・チャレンジ」に挑む。このほど書類選考に通過し、日本からの初の本選出場が決まった。8月にノルウェーのトロンハイムで開催される本選に向けて、本番機の開発を進めている。国際的に研究開発が進む自律運航技術での世界への挑戦。「世界一の船舶海洋技術・学生集団を目指す」と意気込む。
 「ニヨルド・チャレンジ」は、ノルウェー科学技術工科大が主催し、コングスバーグとDNVが協賛する自律船の国際競技会。トロンハイムに世界各国から学生チームが集まり、開発した小型自律船の性能を航路計画・航路追従・避航・着岸からなるミッションの出来栄えで競う。
 今年は8月4~15日に開催され、26チームが参加予定。日本から初出場となる学生チーム「Innovators of Blue Ocean GEMBU」は、大阪公立大学の学生3人、東京大学1人、東京海洋大学2人などからなる。これまで検証機の開発と水上試験を進めてきた。本選出場が決まり、現在は本番機を開発中。自律運航システムを大阪公立大学が、船体設計を東京大学が、電装設計を東京海洋大学のメンバーが、それぞれ担っている。
 大会では、カメラやLīDAR、GPSなどのセンサーを用いて周囲のブイや他船を認識しながら安全に決められた航路を航行するタスクや、岸壁を認識して着岸するタスクを通じて、自律運航技術が評価される。
 日本チームは現在、日本財団、アルテアエンジニアリング、MISUMIの支援を受けて活動を行っているが、本番機製作や大会出場旅費等の確保に向けて、海事関連企業からのさらなる支援を求めている。チーム代表を務める東京大学の田口新風さんは「船体や資料等への支援企業のロゴ表示等による広報活動を行う。日本から世界に挑戦する学生チームにご支援を頂ければ」と呼びかける。
 問い合わせ先:「Innovators of Blue Ocean GEMBUチーム」Eメール:njord.2025.jp@gmail.com
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