1. コラム

2013年11月15日

(81)天の配剤

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 尾道造船の浜根康夫氏は信義や情に篤い経営者だった。また顧客や従業員、社会の利益を尊重し、これを行動規範にして終生崩すことがなかった。その意味で「礼の人」ともいえる。これに対して後継社長の浜根義和氏は現実を直視して理に明るく、まさしく「実の人」であった。この礼から実へのリレーが尾道造船の今日を有らしめる決め手となった。未曾有の造船危機に遭遇しながら克服できたのは経営権継承の流れに妙があった...